292 宝満山に登って一泊してみたのです(後編)

登るのです

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■291 宝満山に登って一泊してみたのです(前編) | almostdead

前回までのあらすじ。

「外で寝たいけど町中だと
お回りさんに声かけられるので山へ行こう」


世知辛い世の中です。

それはそれとして早速登って行きたいと思います。








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目指す場所は「宝満山キャンプセンター」。
週末以外は無人の山小屋ですが
バイオトイレがあったりちょっと遠くに水場があったり
比較的安心度は高い場所になっています。




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久しぶりに来てみると
いろいろきれいになっていたり
看板が増えてたりしました。

登山口にも看板が立てかけてあり
「ストック使う人は登山道保護のために
ゴムキャップ着用お願いします」と
注意書きがありました。

この辺、議論するわけではないのですが
「山で一番見るゴミはストックのキャップなので
自分はなるべく外して登ることにしています」という方も
いらっしゃったりするので、なかなか難しいですね。
僕はつけて登っています。




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さて参ります。



最初はいいんだけど…

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最初はとことこ、坂道や石段がテンポ良くあり
歩いていて楽しいです。




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左右が土壁な登山道。
なんかそれっぽいですね。
この標識も前にはなかったかも。
管理されている方に感謝しながら登ります。




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とことこ。




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途中2度ほど道路を挟んで
登山道に戻るんですが、
ここに到達するといつも
「ここまで車で来れるんかい!」って
思っちゃう場所に到着しました。

ここまでだいたい30分です。
前編に書きましたが、車で来る場合は
こちらに駐車して登るといいと思います。
駐車スペースは3台くらいなので
やや賭みたいな場所ではあります。




ここからが本番です

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さて、宝満山はここからが本番です。
以降はひたすら石段を登る作業が1時間半続きます。

自分はこの登山口からしか登ったことないのですが
別の登山口(昭和の森方面?)から登ると
比較的楽に山頂へ行くことが出来るそうです。
一度そちらからも行ってみたいな。




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こんな道がひたすら続きます。




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振り返ってみるとだいぶ日が傾いてました。
これは急がねば、と思うものの
なんだが身体の調子がおかしいです。

「んー初めて一人で山一泊だから緊張してるかな?」と
思っていたところ、割と体調が悪かったみたいで
あとでへたれ込むことになります。




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一の鳥居です。
思わず「宜しくお願いします」と
お辞儀してしまいます。




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ここにもストックのキャップについて注意喚起。
石段がメインの登山道なのでストックで削られると
消耗していきますから、たしかに宝満山では
キャップはつけた方がいいと思います。




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さーがんばるぞー。




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よいしょよいしょと30~40分登っていくと
標識とベンチが見えてきます。




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水場兼休憩所に到着しました。

僕が宝満山を好きな理由は
水の入手が楽にできることもあります。




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水って確保すると結構重いので
道中に補給できるならそれにこしたことはありません。

特に夏場はすごく汗をかくので
水場があるのはとてもありがたいです。




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1泊するなら2Lくらいあった方がいいのですが
キャンプセンターからすこし離れたところに
別の水場があるのは前回見てきたので
とりあえずそこに行くまでの水を確保しました。

夏は1L弱くらいあった方がいいかもです。




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このときの気温は8度くらい。




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お見苦しい写真ですみません。

僕と言えばそんな気温でも
Tシャツ1枚で汗だくになっていました。

もともと、夏場に定食屋さんに入ると
汗の量をみておばちゃんが
「かわいそうに…」とティッシュを箱で
差し出してくるくらいの体質なので
冬でも汗かくかなぁと思っていたんですが
ちょっと自分が想定してるよりも
身体がひんやりする量を書いてました。

この時点でも「あれー?なんでじゃろ?」と不思議に思ってました。




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ぜぇぜぇ言いながら写真をパシャリ。

このひしゃくも前回のときより新しくなってました。




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さっきの水場でだいたい1/3くらいなのですが、
ちょっと行ったところで、ぜぇぜぇ呼吸が荒くなって
「あれ?なんか体調おかしい?」と
うすらぼんやり出発前のこと考えてみると
なんだか食欲なくて菓子パン一かけ食べたくらいで
ご飯を済ませていたのを思い出しました。
完璧にガス欠です。

ありゃー、と困りながら
出発前に買っておいた菓子パンを取り出してもぐもぐ。
なんだかあまり入らないですが
割と足下が暗くなってきてるので急ぎます。




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休憩所2(勝手に呼称してます)に出ました。

このあたりで半分地点くらい?です。

救急箱がなんだかFPSチックです。




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失礼してすこし中身をのぞかせていただきました。
水や湿布等が保管されています。
足をくじいた方などが利用できるよう
どなたかが寄贈されたみたいで
僕のなかでは毎回かわいい目印として
通過しています。




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だいぶ高いところまで登ってきました。
暗いです。




暗くなってしまった!

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休憩所2を30分ほど行くと
休憩所3にでます。

「吉田屋敷跡」という場所で6合目だそうです。





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ちょっとこの辺でどうにも身体が
言うこときかなくなってきたので
一旦荷物を下ろして飯を補給しようとしました。

だいぶあたりも暗くなってきて
急ぎたかったのですが
「ごはん食べたらがんばれる。
急がば回れだー」と腰を下ろします。




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買っておいたのはいいけど
なかなか食べる機会がなかった
α米の牛飯をもってきたので
それを食べてみようと思います。

が、お湯を沸かしはじめてから
説明書きの「お湯入れて15分で食べられる!」を読んで
白目をむきます。
そんなに待ってたら文字通り日が沈むよ!




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ちなみにこれが今回のコンロ(ストーブ)です。
軽量小型でコップの中に入って便利なのです。
これについては別の機会に書こうと思います。




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しょうがないので、沸いてしまったお湯を
牛飯の中に注ぎ込んで
手ぬぐいで適当にくるみ、先を急ぎます。
ハラヘッタ。




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これを書いている今思い出したのですが
このとき、別に3分で食べれる飯を
あらかじめ用意してもって来てたので
切り替えてこっちを食えばよかったのに
なんで存在を忘れてた?しっかりして!




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そうこうしてる間に
完全に日が沈みました。
山の夜は真っ暗です。
ヘッドライトを取り出して歩き続けます。
くらいよー。

途中でもやも出てきて
ライトが届きにくくなり
ちょっと焦りました。
一度来たことあるとはいえ
視界がないと全く地理感なくなりますね。




やっとキャンプセンター到着です

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途中何度か立ち止まって
ぜーぜー喘ぎながら
どうにかキャンプセンターまで着きました。

途中、この日最後に下山してた方と挨拶して
「先に2人組のひとたちが登ってたよ」と
教えてもらっていたひとたちが
すでに楽しんでる様子でした。

軽く挨拶をすると
「一人で来たんですか!?ストイックですね!」
と言われしどろもどろで
「あ、いえ友達がいないだけです」と
返してしまったのですが
今でもあの返答でよかったか気になっています。




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挨拶もそこそこに
とりあえず寝る場所を確保します。

明かりがヘッドライトのみの状況ですが
なんとかなりそうです。
ツェルト、練習しててよかったぁ。




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明かりがないのでこんな写真ですが
しっかり設営できました。




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ぜーぜーいいながら
テントにころがり込みます。
何か飲んで身体をたためるため
お湯を沸かし、牛飯を取り出しました。




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しっかり戻っていました。
ガツガツ食べるぞ!…と行きたいところだったのですが
なんだか気持ちが若干悪くなってて上手くはいりません。
とりあえず、半分ほど食べてお湯っぽいものを飲んで
寝袋の中に入り込みました。

外ではくだんの二人組の方が楽しそうにお酒を飲んでいます。
耳栓をしてすこし目を閉じます。




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2時間ほどうとうとして起き上がりました。
残っていた牛飯を食べてやや回復。

「なるほど、α米って確かにちょっとぼそぼそしてるというか
なんか芯の残った焚き損ないみたいな味がするなぁ」と
評判通りの味をぼんやり記憶しました。
まずいというわけではありませんが、
好き嫌いはあるかもしれない、という味です。
なにか一工夫するとおいしくなるのかな?

ちなみに牛飯は340円くらいだった気がします。
山の上で食べれるなら割と安い値段かも。
結構ボリュームあってよかったです。




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ツェルトから出てみると
お二人さんが山頂へ行ってたみたいで
「どうでしたかー?」と様子を聞いてみました。

「曇り空でしたが夜景は見えました。
あと、とにかく寒いです」とのこと。

僕は高いところが苦手なので
山頂はパスしようかと思っていたのですが
すこし回復したので向かってみることに。

したのですが、途中で道を間違えて軽く迷いそうになりました。

「ん?この道来たことないぞ?」と思った時点で
素早く引き返しました。
やっぱり高いところは苦手です。

写真は木の隙間から見えた夜景。
どうも縦走路のほうの道に入り込んだみたいです。




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キャンプセンターの山小屋ものぞいてみました。

暗くて写真は撮れませんでしたが
こちらでも寝泊まり出来るよう
寝袋毛布が用意されてるようです。
たしか宿泊する場合は500円を
箱に入れておく仕組み。
テントとか担ぎ上げるのが面倒であれば
こちらを利用するのもいいかもですね。

山小屋の温度は8度。
だいたい外も同じ気温です。
体感的にはまだまだ余裕がありました。
前にキャンプしたときに
-1度まで下がったので
これくらいならまだまだ楽しめます。




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うろうろしたら少し食欲も戻ってきたので
もって来たものを焼いてみます。




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プチトマトとウィンナーです。

最近プチトマトを焼いて食べるのが流行っていて
ザックに冷蔵庫で余ってたプチトマトを入れてきました。
焼くと甘みが出てきて酸味と程よく混ざるので
体調の悪い身体にも入ってきやすいです。
ちょっと重くなりますけど
正直、これはもって来て正解でした。




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牛飯の袋はお湯入れても大丈夫なので再利用して
先述の「3分飯」を適量入れてお湯でもどしました。
コンポタ味なので焼いたウィンナーを入れると
とてもジャンキーでおいしい!
ぺろっと食べてしまいました。元気!

そんなに元気ではなかったです。

この時点で午後9時前後。
もうやることがなくなったので
艦これをやって眠くなるのを待ちます。
ウィークリーが進みました。

うとうとしてると、二人組の方に一人増員が。
え!?夜山登ってきたの!?

そんなこんなでぼんやり眠ります。



てーれーれーれー てってってー

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おはようございます。
レンズが曇ってどうしようもありません。




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気温は3度くらい。
そこそこ寒いですが
無茶さむ!ってほどではありませんでした。
装備をしっかりしてきててよかったです。
使う本人もしっかりしたいです。




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さてさて、何はともあれ朝ご飯。
メニューは昨日と同じものです。
牛飯袋も再利用。
よくよく考えてみれば
これ捨てずに洗って保存しておけば
軽量耐熱容器として使い勝手よかった気がします。
次買う機会があればそうしよう。

と、外から話し声が。
2人組+1にもう一人参加!?
すごい!

軽く朝の挨拶をしたところ
4人で縦走路を行くそう。
もうテントもたたんで移動するところでした。
いってらっしゃいーと声をかけて
僕も撤収作業にはいります。




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レンズが回復したのでぱしゃり。
テント内はこんな感じでした。
だいぶ散らかってます。
そろそろちゃんとしたスタッフバッグが必要かもです。




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設営したのはこんな場所でした。




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木を使ってたてたので
余ったストックはサイドリフターに。




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分割してつかいました。

結果としてはここまでテンションかけなくてもいいかな?という感じ。
たしかにサイドには空間とれるんですけど
天井が下がりすぎて頭が当たって狭くなりました。
もっと軽く横を確保するくらいか、
思い切ってフロアレスなかんじで
天井を高く取る方がいいかもしれません。
この辺はまだまだ自分なりの使い方を
勉強していかなければいけないですね。




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テキトーにザックへ荷物を詰め込んで
下山します。
やはり身体が本調子ではないようで
下りでもスタミナが持ちません。

急いで下ることもないので
ぽてぽて下っていきました。

途中、通りすがりの方に
「そんな降り方してると膝痛めるよ」と
親切にいろいろ教えてもらいました。

つま先から着地して、同時にストックを突くといいそうです。

僕は運動も得意ではないので
こうやって教えてもらえると
すごく助かります。

その方は下山したかと思ったら
もう一回のぼり始めていました。
すごい!!

山登りはすれ違う人たちが挨拶返してくれたり
気さくに声をかけてくださったりして、
そういうところも魅力なんだと思います。




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そんなこんなでスタート地点に戻ってきました。

やはりというかなんというか、
登りよりも大量に汗をかいてしまい
Tシャツがぐしょぐしょになってしまいました。
気温が気温なので、バス停で待っていると
完璧に身体を冷やしてしまうので
どたばた脱皮。
汗の管理も今後の課題になりそうです。




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帰宅途中に田舎屋でチキン南蛮をいただきました。
腹ぺこだったけどおなかぱんぱんになりました!




宝満山でした!

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というわけで、宝満山でした!

やはり道具を背中に詰め込んで
夜を越えてみるといろいろ勉強になります。
正直、体調もあまりよくなかったですし
一人で寂しく艦これしてるだけだったので
充実してた、とは言いがたかったですけど
行ってみて良かったと思いました。

本当は若杉山まで縦走して
温泉入って帰ってくる、までやりたかったのですが
今回はこれでも十分得るものがあったので満足です。

次は余計な道具をもっと削っていきます。
ベランダでテストだ!



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