8/8、9に王位戦の第四局が福岡で開催されました。
2日目の9日には対局が行われている
■ホテル日航福岡近くの
■JR九州ホールで
大盤解説会がありましたので
そちらを見学しに、ふらりと博多へ。
JR九州ホールは、博多駅ビル内にあり
博多駅に降りたらエレベーターに乗れば
さくっとホールに着いてしまう楽ちん立地。
ホール横には映画館があり、
普段はそちらで良く映画をみていたので
場所は迷わず、且つ日中の陽射しを受けることなく
たどり着けるので大変ありがたかったです。
JR九州ホールはわりと催しが多くあるのですが、
僕自身こちらに入るのは初めてでした。
「へー、こんな風になってるんだ」と
とても綺麗なホールにわくわく。
入り口はさほど広くはないのですが、
奥が広がっていたのがとても意外で
大きい会場なんだな、とこのとき理解。
解説開始は15:00。
僕が着いたのは14:50くらいで、
中は結構なひとの気配。
かなりたくさんの方で賑わっていました。
ほぼ満席だったのですが、
中程に1席開いていたので
そちらに潜り込ませていただくいて
開始を待ちます。
思ったよりもかなり広い年齢層の方でいっぱいで、
年配の方もいっぱいいらっしゃったのですけど、
小学生くらいの子供達もちらほら見かけました。
帰ってきて調べてみたところ、
開始前に指導対局をやっていたとのこと。
■王位戦中継Blog : 指導対局
これは嬉しいイベントですね。
告知がなかったので知らなかったのですが、
是非後ろから眺めて見たかったです。
そうこうしているうちに
解説会が始まりました。
まずは広瀬章人七段が登壇。
続いて聞き手の清水市代女流六段が登壇です。
清水さんが聞き手を務めるのは大変珍しく、
ご自身でも「あまりない機会」とにこやかに挨拶されていました。
早速、1日目の初手から解説をしていきます。
王位戦は持ち時間8時間の2日制で
普段の棋戦などからするとかなり長時間になり
時間配分などの工夫も求められます。
広瀬さんも2010年に、当時の深浦王位を4対3で下し、
自身初のタイトルを獲得しました。
その時の経験の話から
清水さんが「やっぱり2日制って全然違うものですか?」
との質問を広瀬さんに振ったところ
「あ、でも、僕、二日制の王位戦しかやったことないから
一日制の感じが分からなくて…」と
苦笑いしていて、会場も笑いに包まれていたりと
終始朗らかに解説が進んでいきます。
解説を進めているときに
穴熊に話が転がったときに
また清水さんが
「そういえば広瀬さんは『穴熊王子』と呼ばれてましたねw」
話を振ったところ広瀬さん盛大に苦笑い。
広瀬さんの振り穴は本当に強力で、
定跡の発展にも貢献しています。
「今回は解説でいらっしゃっていますが、
次は是非、対局者としての広瀬さんを見たいです」
と、清水さんが話を振った際に
「いやでも本当に、羽生さん世代の方々って
なかなか勝たせてくれないんですよw」
との苦労話に会場爆笑。
実際、現状の羽生世代の分厚さはすさまじく、
最近の郷田さんの格調高さが群を抜いていたりと
若手がなかなかタイトル戦に出れないのも分かります。
そんな中、中村太地さんが王座戦のタイトル挑戦を決めていて
9月に羽生さんとの対局を控えているのがとても楽しみ。
広瀬さんもなのですが、40代クラスの分厚い層に
若手の方々が立ち向かっていくのは
とても盛り上がるのでこれからも是非是非応援したいです。
そんな話を挟みつつ、解説もしっかり進んでいきます。
会場を見てみると、みんな盤を真剣に見つめていて
集中して考えていました。
この独特の雰囲気は大盤解説会ならではかもしれません。
小一時間ほど解説をして
現局面まで追いついたところで
「次の一手クイズ」を出題して一旦休憩に。
僕自身、大盤解説会を聞きに来るのは
今年の5月の名人戦と併せて
2回目だったりするのですけど、
次の一手クイズは解説会恒例行事みたいで
3択の中から当てた方に、
抽選で商品をプレゼントしています。
今回は羽生さん、広瀬さんの色紙や、新聞社さんが出していた
棋士の対局写真集?がプレゼントされていました。
いいなぁ!!いいなぁ!
もちろん僕は抽選が当たるどころか、
指し手自体も当たらなかったです!
20分ほどの休憩後に再開とのことだったので、
急いでエレベーターに乗って、
地下まで降りてきました。
お昼を済ませてからずっとコーヒーが飲みたかったので
多分おそらく、会場から一番近いシアトルズベストへ駆け込み。
こういうとき、駅ビルが会場ってとても便利だな!って思います。
そしてその向かいにドーナツ屋さん!
これは買っていくしかないですね!
会場から近いといっても
地下への往復だけで10分ほどかかり、
混雑具合によってはもっと時間がかかるのですが、
今回は比較的スムーズに購入できて
なんとか間に合いました。
ぱたぱた席に戻ってきて
にんまりおやつをいただきます。
会場は携帯電話の着信音だけ控えてね、ってくらいで
基本的にみんな友人の方と喋ったりして
おのおの検討しながら解説を聞きます。
ホールのとなりが映画館と言うこともあり、
ポップコーンを食べながらのひとも居たりしました。
こういった緩やかな感じも
会場独特の雰囲気でとてもたのしいです。
僕のうしろの席の方はうまい棒を食べていて
とてもうらやましかったです。
さて、解説が再開がアナウンスされたところ、
登壇してきたのはなんと藤井九段!
今回立会人で王位戦に来られていたのですが、
よもや解説に加わって下さるとは思わず
なんともラッキー!
会場も一気にわーっと沸いてました!
のっけから一言
「…ん?私ひとりでしゃべるんですか?」と
ぼやいて、みんなを笑わせていました。
藤井九段のトークはとても軽快軽妙で
将棋ファンはてんてーの解説が大好き。
実際、藤井さんがいらっしゃってから
会場が一気に沸き立って
みんな笑顔になっていました。
そんなぼやきを聞きつけて急いで清水さんも登場。
休憩を挟んで進んだ指し手について解説していきます。
藤井先生が登場したころには
もう終局がかなり近いくらいになっていて
詰め視野に入れた解説をしていました。
途中、「次の一手クイズ」の指し手について
解説が入った際に、「この手を指したときに、
ここから、こうなって…って解説、さっきやらなかったんですか?
えー…?何とも、雑な解説だったんですね」と
ぼそりと一言でまた会場爆笑。
ちょっと文面では分かりづらいので補足させていただくのですが、
揚げ足を取るような言い方でなく、冗談を飛ばしあうような
距離感の言い方で、なんとも藤井さんらしい言い回しが
とてもみなさんに受けていた様子でした。
ちなみに、この「解説しなかった」部分に関しては
あとから広瀬さんから話があって
「すみません、さっきの言い訳かもしれないんですけど
あそこまで解説してしまうと『次の一手クイズ』の3択が
1択になってしまう恐れがあったので
解説出来なかったんですよw」と事情を話して
また会場が笑いに包まれていました。
実際、振り返ってみると解説が始まった時点から
かなり寄せの構図に入っていってて
解説手が結構な確率で当たります。
そういった意味ではクイズにするには工夫が必要で
広瀬さんが解説できなかったのもなんとなくわかりました。
この後、藤井さんも次の一手クイズを出そうとするのですが、
局面があまりにも終盤戦すぎるのと
考えている間に指し手が3手も進んでしまったりするのとで
「先生、そろそろ立ち会いに戻らないと…!!」と
周りのスタッフの方が焦ってしまうくらい
急ぎ足な設問になっていました。
立会人が戻るように言われてるということは
かなり終局が近いな、ということで
藤井さんも立ち去る直前に
「もしかしたら、このあともう一回戻ってくるかもしれません。
対局者と一緒に」みたいなことを言われて、もう一回休憩時間。
こんなワクワクするアイルビーバックは初めてかもしれません。
15分ほど休憩を挟んだところで
「すみません、予定より早めに解説を再開します」とのアナウンス。
どうもやっぱり、終局が近いみたい。
ホールに戻ってきたところ、開始時よりも
人が増えていて、椅子も追加で運ばれていました。
席数をざっと数えたところ多分200席ほどあったと思います。
立ち見の方もちらほらいらっしゃったところに、
解説に戻ってきた広瀬さんが
「あー、あそこに棋士が一人いますねー」と発言して会場ざわざわ。
後ろの方で立ち見をしていた佐々木慎六段が
「やべぇ。見つかっちゃったよ…」と
恥ずかしそうにしながら登壇してきました。
「あ、あの、僕ほんとにこういう、
目立つ場所が苦手で…」と
あたふたしながら佐々木さん。
急に掴まってしまい、あたふたしていて
めずらしく広瀬さんからいろいろいじられていました。
「野生のプロって実在したんだ…」と
なんだかとても面白かったです。
と、やっているうちに王位戦が終局。
行方さんが投了したとのこと。
終局時間がかなり早く、みんなそわそわし始めていたところ
スタッフの方から「対局者のお二人が
この会場に向かわれてるとのことです」とアナウンス。
会場が一気にざわつきます。
程なくして羽生さんが登場!
会場が盛大な拍手で包まれます。
行方さんも続いて登壇。
流石にお二方とも疲労の色が濃いです。
広瀬さん、清水さんも交え
終盤あたりを振り返ります。
行方さん自身からも
「あそこで飛車をぶつけたときに、
取られると思っておらず
完全に見落としていた」と
解説で流れが傾いた局面について
言及されていました。
写真の通り、羽生さんと並んでの立ち位置だったのですが、
終始この距離感でたたずんでおり、
「タイトル戦を戦うってこういうことなんだ」と
本気で戦い合った直後の様子を
目の当たりにして、たじろいでしまいました。
行方さんはずっとうつむき、
疲労の中でも局面について
自問自答を繰り返している様子で、
言葉少なげでした。
羽生さんも人前に出ているので
表情は明るくしてはいるものの、
流石に目は疲労が濃くでていて
テレビではみることのできない
空気感が漂っていました。
トッププロ同士が、がっぷり四つで
二日もかけて戦うということが
どういうことか、というのを目の前で見せられると
「わー!羽生さんだー!」という気持ちが途端に失せて
恐ろしいやら物凄いやらで
これが勝負の世界なんだと
また一つ、将棋の見方が変わった気がします。
10分ほどの短い時間で
羽生さんと行方さんは戻られていきました。
大変お疲れなのに、こういった
ファンへのサービスまでこなさないといけないって
将棋以外でもトッププロは大変なのだなと思います。
ほどなくして、解説会も終了。
勝負のゆくえ如何によっては
終電も覚悟していたのですが、
18時過ぎ頃には会場も空になっていました。
というわけで、王位戦の大盤解説会でした!
前回の名人戦では20人に満たない人の中で
ある意味アットホームな解説会だったのですけど、
今回は本格的な人の集まりで
その差も含めてすごく面白かったです。
■186 名人戦第3局一斉大盤解説を聞きに福岡将棋会館へいってみたのです。 | almostdead
終局後、近くにいた
知らないおじさんから声をかけられて
「え、名人戦の時にも解説会あったの?
詳しく聞かせてもらえます」と
いろいろ情報交換をしたりしたりしました。
お互い、名前も知らないまま
「じゃあまた解説会あったらよろしく!」と
別れたりして、なんか独特の空気感を
味わえたのも興味深かったです。
東京の方では総本山の将棋会館で
解説会は頻繁に行われているのですけど
地方ではなかなかこのくらい大きなものはないので
今回参加出来て本当に良かったと思います。
また機会があれば、こういった直の雰囲気を
体験しに行きたいです。
「 将棋 」一覧
228 将棋棋戦について自分メモなのです。
将棋は7大タイトルと言われる
大きな棋戦があります。
竜王戦、名人戦、王位戦、王座戦、
棋王戦、王将戦、棋聖戦の7つです。
「なんでそんなにあるの?違いは?」と
聞かれたときに、おおざっぱに
「主催している新聞や会社が違うんだよー」とは
答えれるものの、開催期間や何番勝負、
1日制か2日制かの違いが
ぱっとはわからなかったので
自分用にまとめてみようと思います。
8月現在、決勝トーナメントが開催されていて
竜王挑戦者を決めています。
七番勝負はだいたい10月半ばに開催されています。
■竜王戦
トーナメント形式で挑戦者が決まり、
トーナメント優勝者が現竜王に挑戦できる仕組みです。
竜王とは二日制の七番勝負で戦います。
持ち時間は各8時間。
先に4勝をあげた方が新しい竜王になります。
名人戦と並んで棋戦では最高位と呼ばれています。
対局料がものすごく高いのも特徴。
竜王獲得で4200万円、敗者は1550万円に設定されています。(第24期)
主催は読売新聞です。
棋戦最大の特徴として
「若手、アマチュア、女流も参加可能」というのがあります。
理屈上は素人でもタイトルを獲得するチャンスがあるわけです。
現竜王の渡辺さんは六段の頃に挑戦を決定、
そのまま20歳で竜王を獲得されました。
その後9連覇を成し遂げています。すごい。
六段から九段までの期間が1年ちょっとというのも驚きです。
■名人戦
A級、B1級、B2級、C1級、C2級、フリークラスで分けられた
順位戦と呼ばれる、リーグ戦で挑戦者が決定します。
A級の優勝者が名人に挑戦できます。
名人とは二日制の七番勝負で戦います。
持ち時間は各9時間。
先に4勝挙げた方が新しい名人になります。
毎日新聞と朝日新聞の共催で
大和証券グループが協賛しています。
将棋のプロになるとまずC2級に属して、
そこからリーグを勝ち抜いていきます。
飛び級はありませんので、
最短でも挑戦者になれるのは「5年」かかります。
毎年6月から3月にかけてリーグ戦を開催しています。
A級最後の対局は5局一斉に行われ、
「将棋界の一番長い日」と呼ばれています。
名人戦七番勝負は4月ごろから開催されます。
全国一斉大盤解説というイベントもあり
僕も5月に福岡であった解説に足を運びました。
■186 名人戦第3局一斉大盤解説を聞きに福岡将棋会館へいってみたのです。 | almostdead
1年通してじっくり戦い合う棋戦で
特にA級は今一番充実している棋士の方々の
戦いになるのでとてもおもしろいです。
■王位戦
全棋士および女流棋士2名参加の
トーナメント戦とリーグ戦で挑戦者が決定します。
まず8つに分かれたトーナメント戦を行い、
優勝者8名を決定します。
そこにシード4名を加えた計12名が
紅白のリーグに分かれて総当たり戦を行い、2名を選出。
この2名が挑戦者決定戦を行い、
勝った方が挑戦権を獲得します。
王位との対局は七番勝負。
持ち時間は8時間の2日制です。
主催は新聞三社連合(北海道新聞、東京新聞、
中日新聞、神戸新聞、徳島新聞、西日本新聞)です。
七番勝負は6月から9月にかけて開催され、
この記事を書いている8/2現在、進行中。
羽生王位2勝、行方挑戦者1勝で来ています。
って、来週の対局福岡で開催されるんですか!!
■前夜祭・解説会のご案内:王位戦中継サイト
ちょっとこれ行ってきます!!
■王座戦
一次予選、二次予選、挑戦者決定トーナメントで
挑戦者を決定します。
一次予選はC1級以下の棋士と
女流棋士4名でのトーナメントで
6名を選出します。
二次予選は、一次を勝ち抜いた6名と
シード者以外の棋士でトーナメントが行われ、
10~12名(シードの数で前後)を選出します。
決勝トーナメントは、二次を勝ち抜いた10~12名と
シード者を合わせた計16名で対戦。
優勝者が挑戦権を獲得します。
王座との対局は五番勝負。
持ち時間は各5時間の1日制です。
主催は日本経済新聞社です。
王座戦五番勝負は7月から開催されます。
先日7/22、挑戦者決定戦があり
中村太地六段が挑戦を決めました。
現王座・羽生さんとは去年棋聖戦で戦ったのですが
羽生さんの3連勝ストレートで防衛が決まりました。
若手の棋士はタイトル戦に出るだけでもスゴイと言われている中、
二度目のタイトル挑戦を決定している中村さんは
対局中の表情と相まってすごい気迫を感じます。
五番勝負は8月末から10月にかけて開催されます。
■棋王戦
予選、挑戦者決定トーナメント、
敗者復活戦、挑戦者決定戦で
挑戦者が決まります。
予選は、B2級以下の棋士と女流名人、
それからアマ名人が参加。
通過は8名になっています。
挑戦者決定トーナメントは
シート者30人余と予選通過者8名が戦います。
敗者復活戦は棋王戦独特の制度で
準決勝敗退者2名、決勝敗退者1名が
再度戦い、勝ち抜いた1名が
トーナメント優勝者と
挑戦者決定戦に進みます。
挑戦者決定戦は
敗者復活者は2勝が必要。
トーナメント優勝者は1勝で
挑戦者決定になります。
主催は共同通信社です。
王座戦は五番勝負。
持ち時間は各4時間になっています。
五番勝負は2月から3月にかけて開催されています。
竜王戦と並んでアマチュアの方にも
参加枠があるタイトルで、
過去アマ名人の方が三回戦まで進んだ実績があります。
■王将戦
一次予選、二次予選、挑戦者決定リーグで
挑戦者が決まります。
一次予選はB1以下の棋士のトーナメント戦で
10名ほどを決定します。
出場枠は毎年違うとのこと。
二次予選は一次通過者を合わせた計18名で
トーナメントを行い、3名が挑戦者決定リーグに進みます。
挑戦者決定リーグは二次通過者3名と、シード者4名の
計7名で総当たり戦を行い、最上位者が挑戦者になります。
王将戦は七番勝負で
持ち時間は持ち時間8時間の2日制です。
主催はスポーツニッポン新聞社と毎日新聞社、
協賛は囲碁将棋チャンネルです。
七番勝負は1月から3月にかけて開催されます。
王将戦で記憶にあるのは
「大塚国際美術館」での公開対局。
久保王将と豊島挑戦者との対局でした。
バチカンのシスティーナ礼拝堂を再現した
すっごい大きなところでの対局で
普段ない様子がすごく記憶に残りました。
■荘厳な「システィーナ礼拝堂」模した大空間で
将棋の祭典―大塚国際美術館
■棋聖戦
一次予選、二次予選、挑戦者決定トーナメントで
挑戦者が決まります。
一次予選はC1級以下の棋士と女流棋士2名の
トーナメント戦で、8名を選出します。
二次予選は一次通過者8名と、シード者以外の棋士で
トーナメント戦を行い、9名ほどを選出。
勝ち抜け枠は毎年変動しています。
挑戦者決定トーナメントでは、2次通過者と
シード者の計16名で挑戦者を決定します。
棋聖戦は五番勝負。
持ち時間4時間の1日制です。
主催は産経新聞社です。
6月から8月にかけて開催されていて、
先日、羽生棋聖vs渡辺挑戦者の対局は
3勝1敗で羽生さんが防衛を決めました。
史上初の三冠同士の対局。
名人戦では本人も「つまらない将棋にしてしまった」と
不調と取れる発言をしていたものの、
棋聖戦と、今現在進行中の王位戦も好調の様子。
NHKの名人戦解説でも
アナウンサーが解説の渡辺竜王に
「このところ不調のようですが…」と
話を振ったところ
「不調といっても三冠ですよw」と
苦笑いしていたのが記憶に新しいです。
————————————–
といった感じで、長くなりましたが
将棋のタイトル戦まとめでした。
現在、プロ棋士は200名強いて
そのなかのただ一人だけが
タイトルを獲得することができます。
子供の頃、「将棋の天才」と呼ばれた子達でも
奨励会を突破してプロになるのは難しい中、
その狭き門を抜けてプロにたどり着いた上で
なおそれ以上に狭く細い道であるタイトル戦。
本当の実力者たちがしのぎを削る対局は
とても力強く、しなやかにして剛胆、
一手一手が意外性があり
しかし全てが合理的で
とても美しいものだと思います。
最近ではニコ生でも対局の解説放送があり
そちらではニコニコ独特のゆるさもあって
とても楽しく、且つプロ棋士の先生の解説は
僕みたいに「何が起こってるのかわからねえ…!!」レベルの
人間もついて行けるようにかみ砕いてくれるので
すごく面白いです!
無料で見れますから、興味のある方は是非!
将棋たのしいですよー!
226 「激指デラックス 名人戦道場」を購入したのです。
7/19に発売になりました
「激指デラックス 名人戦道場」を購入しました。
■マイナビ GAME WEB 激指デラックス 名人戦道場
マイナビ直販にて「先行販売」の予約があり、
そちらでは割引きが若干ありました。
今回のソフトは定価で13440円なのですが、
現在、直販では早速割引きが入り10752円。
僕が予約したときの金額は9400円でした。
激指はコンピュータ将棋の中でもかなり優れたソフトと評判で
将棋ファンの中でも愛用者が多い様子。
前々から気になっていたのですが、
ソフトとしては割と高額な部類に入るので
今までは手を付けられずにいました。
今回、ソフトの新版が発売されることを知り
えいや!と購入。
高い商品でしたが、高いだけの価値はあるのを実感しました。
その辺のことをレビューしていこうと思います。
箱の中身はこんな感じ。
「CD-ROM1枚」「説明書」
「ユーザー登録書」の3つだけです。
ユーザー書にはシリアル番号が書かれており、
ソフトをインストールする際に必要になりますので
なくさないようにしないとですね。
早速インストールして起動!
僕はよわよわヘボヘボなので
弱いモードから入って指してみたのですが
かなり指し手が自然な感じで面白いです。
上記しましたが、今回買ったソフトは
個人的にはかなり「高い」価格だと思いました。
それでも購入に踏み切った理由の一つに
「指導対局」や「次の一手」機能が上げられます。
無料のコンピュータ将棋ソフトは
ネット上を探すと割といっぱいあったりします。
ブラウザ型ですと、
■ハム将棋や
■きのあ将棋、■将棋 Flashなどがあり
初心者にはどれもすごくオススメです。
ダウンロードソフト型だと
コンピュータ将棋最強!といっても
差し支えないと思われる
■Bonanzaが無料公開されていて
■マイボナを使うことにより
かなり扱いやすくなります。
と、ここまで書くと
「無料で最強なら何でソフト買うん?」という
話になってくるわけです。
そこで問題になってくるのは
「インターフェイス」や「機能」のこと。
当たり前な話なのですが、
将棋は強い人やプログラムと
ただただ指していれば強くなるわけではありません。
自分の間違った局面をちゃんと整理して
「どう状況を判断して、良い方向に伸ばせば良かったか」を
自分自身でちゃんと理解出来ていないと
ただただ間違いを繰り返して負け続ける結果になります。
人と指す際は終局後に「感想戦」と言って
対局をお互い振り返ってみて問題の局面に関して
考察しあう、という風習(?)があり
これで自分の将棋を修正し、理解を深め、
高めていったりするわけです。
で、無料系のソフト群を僕もいろいろ
利用させていただいていたのですが、
こういった「感想戦」や「指導」などの部分で
かなり苦労することが多く、なかなか思うように
自分の戦略ミスを具体化することができませんでした。
今回、「激指」を購入したのは
そういった部分での改善、という理由が大きくて
そしてそれは「かなり改善されたかも!」と
買うだけの価値はあったと実感しました。
激指には画像の通り、いろんなモードがあり
そのなかの一つに「指導対局」というものがあります。
さくっと1局指してみました。
グラフの上下が「形勢の評価値」です。
グラフ内に記述してある「?」マークが
「疑問手」です。
要は「悪手」ですね。
指導対局モードでは
疑問手と思われる一着にはすぐに
ポップアップでアドバイスしてくれます。
これがかなり正確なアドバイスで、指した後に
「あ、確かにそっちの方が形勢いいかも」と思ったりします。
結局、この将棋は勝つことが出来たので
「結果オーライじゃない?」とも考えれるのですけど、
確かに疑問手を指した局面は
相手が強い方(モード)だと一気に形勢を
もって行かれかねないユルさの手です。
こういった細かい手のブラッシュアップが
直接棋力に結びついてきて
結果「今まで見えなかった手がうっすら見えるぞ?」という
全体的な底上げになっていったりします。
自分のミスを的確に直すには
ある程度、自分よりも棋力の高い方の指導が必要です。
ですが、僕の周りには将棋を指す方があまりおらず
そういった指導を気軽に受けることが出来ません。
ですので、こういったソフトを活用することで
自分の間違った筋を修正していけるのは
やっぱりすごく便利だなぁと感じます。
現在、きちんとしたコンピュータ将棋ソフトは
プロと互角の実力を持っている、と言われています。
(電王戦の勝敗はルール策定がまだ甘く
個人的にはまだこれからだと思います)
言うまでも無く、現在のソフトは僕なんか
足下にも及ばないほどの棋力があるわけです。
先にも書きましたが、「棋力の高さ」だけでいうなら
無料公開されているボナンザで充分です。
「ただ強い」ということは、アマチュアの僕にとっては
ほとんど無価値に等しいかなぁと思います。
その「強さ」を「人に分配できる」ようになってこそ
コンピュータの存在意義が出てきます。
「なんの為に強いの?」ということを考えていくと
やっぱり「いろんな人を強くする為に強くなるんだよ」という答えが
僕の中ではいちばんしっくりきていて、
コンピュータ将棋の最大の恩恵ってそこに至るのかな、と思います。
ですから、今回激指を購入した最大の理由として
「定跡型などをちゃんと指導してもらって強くなる」が
かなりきちんとこなせそうなモードが入っていて
「あ、コンピュータ将棋っていいなぁ」と思ってしまいました。
将棋に限らず、対戦型のゲーム(スポーツ含む)は
なんだかんだで、きちんとした指導があった方が良くって、
その「良い」の中には「効率が良い」も含まれると思います。
効率ばかり求めてるとなんか本質を見失いがちですけど、
「成果がきちんとでる」という意味では
努力の方向性は間違ってはいないでしょう。
そういった「ちゃんとした努力」という成長を手助けするのが
指導であったりするわけですから、
定跡型に長けているコンピュータ将棋を使って
棋力を高めようとするのは、僕的にはありなんじゃないかな?と考えてます。
「やっぱり人に教えて貰った方が良いよ」とか
「人と対局した方が楽しいよ」とか
いろんな意見があったりもするとは思いますし、
実際それは楽しいんだろうな、とも思いますが、
だからと言ってコンピュータを排他的に扱うのは違いますし
「選択肢の幅が広がった!」と前向きに受け入れて
なんでもかんでも取り入れ、強くなっていった方が
たぶんいろんな事が面白いですよね。
今回購入した激指の柔らかな指し筋は
普段人と対局しない、これからも多分対局しない僕にとっては
かなり面白く深く写りました。
せっかく買ったものなので、これからもちょこちょこ起動して
いろいろ遊ばせて貰おうと思います。
と、つらつらと書いていたら
激指の内容よりも雑感の方が増えてしまいました。
肝心の内容に関して、いくつか注意点があります。
今回の「激指デラックス 名人戦道場」は
「激指12」とエンジン自体は変わっていないという話があります。
今年5月に開催された「第23回世界コンピュータ将棋選手権」で
4位に入ったバージョンとは別のものみたいなので
そちらを期待される方は、来年の激指を待たれた方が良いかもしれません。
僕みたいに今回初めて購入するのであれば
けっこうオススメだったりします。
激指12の価格推移は発売後あまりかわらずなので
「お買い得」という時期はないみたいです。
発売直後に買っちゃうのが一番お得かなと思います。
まだまだ紹介できていない機能も
もりだくさんのデラックス版、
もちょっとじっくり使っていって
おもしろそうなところが出てきたら
またレビューしていきたいです。
174 第二回電王戦、最終局は明日4/20の9:30から生放送開始!
電王戦最終局、いよいよやった来ました
今もうすでに、すごい不安とすこしの希望で
胸がいっぱいになっています。
この一ヶ月とちょっとの間、本当に楽しませていただきました。
正直、開けてみるまでわからない勝負で
実際プロが現在2人負けているのは
驚愕すべき事実だと思います。
視聴者数も各対局で平均して軽く40万人を
超えているという点、みんなすごく注目しているし
また内容にも感じるものがあったのではないでしょうか。
そんなものすごい盛り上がりを見せる電王戦。
ざっくりとですが、1局目から自分なりに軽く振り返ってみたいと思います。
■第1局 阿部光瑠四段 vs 習甦
結果はプロの阿部四段の勝ち。
内容は阿部さんの事前研究ががっちり決まった形で、
序盤のリードを崩すことなく終盤まで完璧に指しきったと思います。
初の男性現役プロ棋士との対局で大変な注目の中だったのですが、
「盤の前に座ればやっぱり将棋は将棋だった。楽しかった。」と
相当なプレッシャーの中でも終始笑顔で、
鰻重の松とマグロづくしを平らげたのが印象的でした。
■【レポート】若き天才棋士が見せた"戦いの理想形"とコンピュータの悪手――
「第2回将棋電王戦」第一局は人間の完勝 (1) 「第2回将棋電王戦」ついに開幕 | ホビー | マイナビニュース
■第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza
結果はコンピュータ・ponanzaの勝ち。
歴史上、現役男性プロ棋士の初敗北になります。
中盤のねじりあいに競り勝ち、「序盤で差が付くとコンピュータには勝てない」という
常識を覆したすごく意義のある一局だったと思います。
終盤の△2六馬に関して、いろいろ検討があったみたいで
「入玉は無理だったのでは?」との見方になっています。
ただ、あの対局をリアルタイムで見ていたときに
「躱す」という手を選ぶのでなく「勝つ!」という
強い意志を持って指したように僕には見えました。
「負けました」の一言が今でも耳に残ります。
■【レポート】進化の壁を越えたコンピュータが歴史に新たな1ページを刻む――「将棋電王戦」第二局はコンピュータの勝利 (1) 「第2回将棋電王戦」第二局 佐藤慎一四段 VS Ponanza | ホビー | マイナビニュース
■サトシンの将棋と私生活50-50日記 申し訳ない
■サトシンの将棋と私生活50-50日記 本当の悔しさ
■第3局 船江恒平五段 vs ツツカナ
結果はコンピュータ・ツツカナの勝ち。
故・米長会長が「プロ側が3-2で勝つだろう」と生前予想されていました。
たぶんおそらく、そのうちの一勝が船江さんに期待されていたんだと思います。
そのくらいの実力を持った若手有力の船江さん、僕も正直中盤で
「これは勝ったな!」と思っていました。
コンピュータの持つ「無限の体力」、
そして人間側の「時間制限によるミス・焦り」が
ものすごく終盤に出ていて、
万力で押しつぶされるような圧力の中で
焦燥していく船江さんが見ていてつらかったです。
■【レポート】逆転に次ぐ逆転と「△6六銀」の謎 -『将棋電王戦』第三局で見えたコンピュータと人間、それぞれの弱点 (1) 第三局 船江恒平五段 VS ツツカナ | ホビー | マイナビニュース
■サトシンの将棋と私生活50-50日記 もう1つの決着
■第4局 塚田泰明九段 vs Puella α
結果は持将棋による引き分け。
ものすごい一局でした。
他のプロ棋士からも「勝ち目なし」と見放されたされた局面を
ベテランのプライドを捨て、泥水をすするような指し回し、
「それでも自分から投了することはできなかった」と
泣きながら感想を述べていた塚田さんの姿は
解説の木村一基さんをして
「棋士は個人のことしか考えてないと言いましたが
大きな間違いでした。こんなにも団体戦のことを
考えていたなんて恥じ入るばかりです」と言わせるくらい
胸に来るものがありました。
というか、記者会見でもらい泣きしてしまいました。
■【レポート】泥にまみれた塚田九段が譲れなかったもの -『将棋電王戦』第四局 "棋士の意地"すら超えた、勝負への壮絶な執念 (1) 第四局 塚田泰明九段 VS Puella α | ホビー | マイナビニュース
■第2回電王戦: A級リーグ指し手1号
■コメントのコメント: A級リーグ指し手1号
■そして、 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋
いよいよ最終戦の第5局が明日行われます。
将棋界のトップであるA級棋士三浦八段 vs 788台並列接続のGPS将棋。
正直、A級棋士が出てくるとは思わなかったので
ものすごく楽しみにしていました。
三浦さんは前期の順位戦では唯一、羽生さんに白星を上げ
現在順位2位というまさにトップ棋士です。
呼ばれた結婚式でもくもくと詰め将棋をといていたりする
普段はお茶目なみうみう。
対局では鬼のような強さを誇り、
先日のNHK杯では木村さんから感想戦で
「ひろゆきくん、君はひどい男だよ」とぼやかれていたりと
なんかもういろんなところがおもしろくてすごいです。
ニコ生の放送は解説もすごくおもしろく、
阿久津さんや鈴木さんの早見えによる手の解説は
プロってほんとにすごいんだなぁとためになりますし、
あじあじの不思議空間と木村さんの入玉模様で
やけくそ気味の解説にも爆笑。
野月さんの「佐藤慎一さんが負けた、というより
将棋連盟として一人の棋士が負けたととらえていますし、
自分は負けてないと言うつもりもありません」と
棋士の敗戦を真摯に受け止める姿と
「泣くことじゃないから、大丈夫だよ」と
えりりんを気遣う優しさがあったり、
12時間という長丁場をしっかり支える
対局者以外の人たちも本当にすごいです。
というわけで、長々と書かせていただきました。
この4局、本当にぐっとくる名局ばかりで
この1ヶ月の土曜日はすごく
充実した日々を過ごさせていただきました。
明日で終わりなのが寂しいくらいです。
是非第3回も開催して欲しいなと思います。
ニコニコのゆるさと、勝負師たちの真剣さとを
最高のバランスで融合、昇華させた電王戦。
是非是非、興味のある方もない方もご覧になってください!
ルールがわからなくてもすごくおもしろいですよ!!
■第2回将棋 電王戦 HUMAN VS COMPUTER | niconico
164 電王戦第2局、佐藤慎一四段敗北。
■サトシンの将棋と私生活50-50日記 申し訳ない
■サトシンの将棋と私生活50-50日記 本当の悔しさ
コンピュータvs人間の将棋対決で
史上初、現役男性棋士が敗北しました。
ニコ生で中継されていて
その対局を、固唾を呑んで見守っていました。
投了の瞬間をみるのは本当に悪夢に近かったです。
僕個人としては「今現在、もしくは近い将来に
プロ棋士はコンピュータ将棋勝てなくなる」と思っていましたし、
失礼な話なのですが、佐藤慎一四段も負けると思っていました。
しかしながら、負けることを望んでいたのではなく、
猛烈に、心の底から勝って欲しいと願っていただけに
「負けました」の一言を聞いたときに
腰から崩れ落ちるくらい力が消えてしまいました。
これを書いている今もちょっと涙目です。
将棋は長い歴史があり、見守るファンもすごく長く
プロ棋士の活躍に付き添っています。
その中でのコンピュータとの対局は
「勝って当然、負けたら死ね」くらいの温度になっていて
正直「こんな勝負やらなきゃいいのに」と思ってしまうくらい
強烈な言葉の暴力が待ち受ける対局になっていました。
そして、敗北。
佐藤さんのブログのコメントには
本当に真摯なファンのコメントと共に
猛烈な罵詈雑言や悪意の垣間見えるコメントも
かなり存在していて、この状況は敗北以上に胸が痛みます。
ただしかし、「これが勝負の世界に生きる」と
いうことであるのだなとも思います。
将棋の世界というのは「奨励会」という
プロの養成機関に入るところから始まり、
基本的に奨励会に入れるのは極限られた
才能と実力のある子供達に限られます。
そして、神童と言われる将棋の才能がある子供達を競い合わせ
三段にまで上り詰めた天才の中の天才たちの
4人だけがプロになることを許されるわけです。
(半年に1回二人がプロ入り、年2回で4人)
加えて、奨励会には年齢制限があり
「26歳までにプロになれなかったら退会」という規定があります。
2012年、荒木宣貴三段は年齢規定での退会になりました。
17歳から10年間、三段に在籍していて
プロをあきらめることになったというのは
想像を絶する挫折があると思います。
■さわやか日記 – 21~40件目
亡くなられた米長邦雄永世棋聖の日記に
荒木さんが退会されたことに触れています。
そんな過酷な条件の中で「勝負の世界に生きる」ということを
選び、また勝ち抜いてきたのがプロ棋士です。
僕はものすごくプロの棋士の方を尊敬しています。
ですから、今回のポナンザとの敗北は本当に心が軋みました。
そしてその後の罵倒の嵐は気持ちがおろし金で
すりおろされていくような痛みがありました。
冒頭にかいたとおり、これからもプロ棋士が
コンピュータに負けることは続くと思いますし、
いつかコンピュータに勝てなくなる日もくるとおもいます。
ただそれは「コンピュータに打ち込んだ演奏は絶対ミスをしない」とか
「車の方が100m走るの人間より早い」とか、そういった話と近くなります。
羽生さんも「勝負をやるだけならジャンケンでじゃないですか」と
おっしゃっていて、肝要なのはその内容であると示唆しています。
勝負の世界は「勝つ」ということが絶対唯一ではあります。
しかし「負ける」ということが必ずしも
全てを否定されることではありません。
問題はその「負け」から「何を得る」のか、
なにを吸収して、どう繋げていくのか、
そういった責任が負けた瞬間に発生し、
その責任を全うすることがこれからの
生き方に課せられると思っています。
そういった重荷を佐藤さんは背負いました。
コンピュータ将棋が発展していくなかで
プロ棋士のだれかが必ず背負わないといけなかった
ものすごく重い責任です。
その重さは一人では支えきれるものではないと思います。
ですから、佐藤慎一四段の重荷がすこしでも軽くなるよう
僕はこれからも佐藤四段を応援していきたいですし、
将棋の世界を見続けていたいと思っています。
63 ニコ生、竜王戦中継
ニコニコ生放送・竜王戦第二局二日目!!
昨日と一昨日、竜王戦の対局が開催されていました。
竜王戦は2日間に分けて対局があり、
ニコ生ではその様子を生放送するという
プログラムが組まれていて、
その二日目の解説を羽生さんが担当するという
けっこうすごい布陣で展開してきててびっくり。
作業をしながら鑑賞していました。
対局の解説はもちろん、メールなどでの質問で
いろんなことに話題が広がっていて大変面白い内容でした!
なかんずく、印象的だったのは
先日放送されたNHK杯でのハッシー事件。
■55 こまがっ… 駒達が躍動するオイラの将棋を | almostdead
こちらについて、聞き手の藤田綾女流(かわいい)が
質問していて、みんな「言及しちゃうのか!?」と騒然。
羽生さん(かわいい)もほがらかに、その子細について語るという展開!
「インタビューは個別に行われるので
控え室にいたんですけど、その様子はモニターから
映像だけですけど、見えてたので
『なんかやったんだろうなぁ』というのは思っていました」(要約)
「すごい反響がすごかったので、
『みんながあれやり始めたらどうなるんだろう』という
危惧はありましたけどw」
と、すごく和やかに答えていて
羽生さんは人格もすごいなぁと
しみじみ思ったりしました。
羽生さんは割と昔からインタビューに関しても
多角的に受け答えしている印象で
感情にまかせて発言することがなく、
おだやかで丸い答えが返ってくるので
ほんわかしてしまいます!
放送自体もすごい来場者数で
みんな楽しく鑑賞していて
すごいいいイベントでした!
残念ながら竜王戦は1局目と同じく
昼過ぎには終局を迎えてしまい、
夕方にはやることがなくなってしまったのですが、
先日の王座戦での千日手局の解説を
羽生さん本人にしてもらうという
ものすごい豪華なおまけが展開されて
コメントが大興奮の嵐になっていたり
ものすごく面白かったです!
次回、竜王戦第三局は11/8・9で開催されます。
ニコ生の放送も予定されていて
初日は富岡英作八段と安食総子女流初段、
2日目は『受ける青春』中村修九段と
今回の聞き手もつとめた藤田綾女流初段が
担当されるとのことです。
中村修九段の解説は初心者でも
すごくわかりやすいと思うので
お時間があれば是非ご覧になられて下さい!
1日目の木村てんてーも可愛かったです。
琥珀エビスのみたい!!