自分でザックを作ってみよう!と思ったのです
しばらく前に書いた通りいろいろなザックを試してみたりしていました。
■319 いろんな種類のバックパックを
使ってみた話なのです(オスプレイ・フリーライト・ボアレス・HMG・STS)
このエントリーで書いたザックも
その後、いろいろ入れ替えがあり
現在のメインはFreelightのスピンザック50のみになってます。
しかしながら、いろいろ行動しているうちに
50Lの容量だと装備によっては
ぶかぶかになってしまう場面があったり、
メッシュ部に若干の不満があったりと
すこし考えるところが出てきました。
いろんなザックを使って
あーでもないこーでもない、と
荷物を詰めたり出したり、繰り返してるうちに
「自分なりの行動パターンだいぶ固まってきたし、
ザックもそれに合わせていけば良いのでは?」と考えました。
ザックを合わせる、といっても
こういったザックは結構高くつくもので
何度も買い換えたりはしづらいです。
なので、自分で作ってみることにしました。
メインの材料は「イケアの袋」なのです
IKEAの袋です。
■FRAKTA キャリーバッグ L – IKEA
レジ前に置かれている99円のイケア袋。
しばらく前に言った際、レジ袋として購入しました。
運搬には便利だなぁと思ってはいたものの
特に利用することもなく押し入れで死蔵。
ネットでぼんやりザックのことを調べていたとき
海外の方で「イケアの袋でザック作ったよ」という方がいて
「うお、そんなことできるのか!」と驚きました。
「では自分もやってみよう」と言うことで
押し入れから引っ張り出してきたのが
今回のイケア袋です。
早速分解!
さっそくバラバラにします。
このイケア袋、基本は2枚で作られていて、
底部分の1枚とそれをくるっと囲む大きな1枚。
この2枚がメインの材料になります。
これだけの素材が取れて
99円なのだからすごいです!
最初に思いついた人えらいです!
縫製をカッターでちまちまほどいて糸だらけ。
先日、改めてイケアにいった際に知ったのですが
今のイケア袋Lは糸で縫う方式じゃなくなってしまったみたい。
自転車でIKEAまで来たのですが、今IKEA袋って糸抜いじゃなくなってておののいてます。い、いちおう買っておこう…。 pic.twitter.com/8ibe5MPTJr
— almostdead2012 (@almostdead2012) 2017年3月26日
今回のを練習台として、もう1個つくるか考えてたのでショック!
でも2枚買えばなんとかなりそうですし
それでも200円なのでムチャ安です。
ちょっと写真では分かりづらいのですが、
当たり前ですけど縫製の時に開いた穴があります。
ミシンで縫った部分というのは
素材が弱いとある種の「切り取り線」みたいに
作用することがあるので
強度的にどうかなぁ?と心配しながら作っていました。
結果から言うと、全く問題ありませんでした。
すごいなイケア袋…。
ただ、雨が降ったりしたらそこからしみこんでくるので
穴が開いてる分、若干防水性は落ちますね。
他の材料なのです
さて、ザックに再構築するには
他にも材料が必要になってきます。
事前に考えただけでも
「先ず背負うのにショルダーいるでしょ…」
「サイドにはメッシュでペットボトル用のポケット付けたいし…」
「背面(フロント?)もメッシュでポケットいるよね、大事」
「あといろんな留め具とかもいるね…」
と、あれこれ考えて
とりあえず近くの大型手芸店へ。
が、欲しい素材の取扱がなく、店員さんに相談すると
「メッシュはこういったものになります」
「なるほど…用途的にはどういったものなのですか?」
「舞台衣装や、コスプレされる方が買っていかれますね」
「なるほど…(強度が分からない…!!)」
といったかんじの説明でした。
ほかに手に入る物もなさそうだったので
そういった舞台衣装関連の素材をチョイス。
結果から言うと藪漕ぎなどをしない限りは大丈夫そうです。
あとはショルダーハーネス用のナイロンコードや
所々につかうショックコード(バンジーコード?)、
プラスチックの留め具などを購入しました。
こういったものは、手芸店よりも
モンベルや石井スポーツなどの
登山用品店の方が揃っているのでおすすめです。
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自分で作ってみようかな?って思われる方は、
通販では手で確認することができないので
なるべく店舗で探されることをおすすめします。
■Amazon.co.jp: コードロック: スポーツ&アウトドアストア
コード関連はこういったものを使いました。
この辺も実店舗で購入できるなら
そちらで必要量買うのがいいと思います。
■モンベル | オンラインショップ | 3mm 丸ゴム
■モンベル | オンラインショップ | サイドリリース バックル 20mm 両引き (SRGMD)
■モンベル | オンラインショップ | サイドリリース バックル 25mm 両引き (SRGMD)
■モンベル | オンラインショップ | ラダーロック 20mm
■モンベル | オンラインショップ | ラダーロック 25mm
■モンベル | オンラインショップ | ウェビングテープ 20mm
■モンベル | オンラインショップ | ウェビングテープ 25mm
モンベルもこういったものの取扱あります。
モンベルは有料のモンベル会員だと送料無料になりますし
代引き手数料もタダになるのでアウトレットなど
上手く使える方にはオススメかもしれませんね。
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こういったプラスチック金具も使いました。
どうでもいい話ですが、こういった金具って
名前がよくわからないから
ネットで探すのめちゃくちゃめんどくさいですね。
サバゲーやってる方にはおなじみのパーツでしょうか。
いろんな便利なパーツがあるなぁと感心しました。
Duraflex デュラフレックス Quick Attach Sternum Strap Adjuster 3/4”-3/4”(20mm-20mm) 1-16306 ブラック 【1個】 |
交差用アジャスターって名前、生まれて初めて知った…!
■モンベル | オンラインショップ | チェストストラップ
ちなみにモンベルでは後付けで使えるものも用意されてます。
価格も安いですし、こちらでも良いかもしれませんね。
ちなみに、上の写真で並べた分でだいたい1600円ほど。
パーツの選択ミスがあり、追加で買った分を含めると
だいたい2800円程度でした。
イケア袋と合わせて3000円程度で外装は出来る計算です。
やすい!
切ったり縫ったり…
さて、バラバラにしたイケア袋の2枚。
この2枚がザックの基本構成になるので
必要な長さを測り、切っちゃいましょう。
大きい方は1枚構成、Uの字でメインになります。
肩幅を考えたサイズにカット。余った部分も使います。
底部の1枚は半分に切ってサイドパーツに。
長さが少したりないので、先ほどの余剰分をカットし継ぎ足します。
なんだかんだあって、サイドはこんな構成に。
ペットボトルが2本入って、コードで絞れる作りです。
長さが足りなかった部分は2枚継ぎ足しました。
これで全部合わせたときにほどほど良くなるはず。
平行してショルダー部も作っていきます。
ショルダーにはクッションが必要なのですが
「薄くて柔らかくて丈夫」という素材は
知っている範囲だと結構高く付いてしまうので
家で死蔵していた「バンドック」という会社の
フォールディングマットを切り取りました。
180cmあるのでいくらか切り取っても問題ありません。
というか、こんなでこぼこで、背負ったときに違和感無いか?ということが
懸念されたのですが、結果からいうとそんなに違和感なかったです。
2,3日の山行だとまた違うのかよく分かりませんが、
どちらかというと、ザックに詰め込む重量の方が影響大きいみたいです。
このマットは1300円とすごく安いので
素材としても優秀です。
とりあえず形になりました。
形になったので縫い付けます。
メッシュでポケット!
メッシュでポケットを付けていきます。
いろいろ悩んだのですが、
強度的な不安があり
メッシュは2重にすることにしました。
ガンガン縫っていきます。
ちなみに僕はミシン使うのは
実質初めてみたいなものだったのですが
終わる頃にはそこそこ扱えるようになったので
ザック作るのは勉強になるなぁと思いました。
だいぶ縫えました!
だいぶ縫えました!
縫製した部分を隠す為に
余っていたイケア袋のベルト(?)を利用。
当たり前ですけど色的には素材に合いますね。
後はサイド2枚をメインに縫い合わせるだけです。
左右間違えて付けたら目も当てられないので
一度展開させて確認しています。
とりあえず完成?
というわけで、とりあえず背負える形になりました。
夜にちまちま作業を続けて
だいたい1週間ちょっとかかりました。
とりあえず、自分の野宿道具を詰め込んでみてます。
裏側はこんな感じです。
完成後からすこし改良して
ショルダーハーネスと
ウェストベルトをとりつけてます。
内部はシンプルです。
背面パッド用のスリットを用意しただけ。
すこし大きめに作って、汲んだ水なんかを
入れれるようにしています。
Freelightのスピンザックで不満だった
メッシュポケットは
山と道のザックを参考に
マチを大きめにして、下をカットしてます。
下の方までポケットがあっても
そこにいれたものは取り出しにくいですし、
そんなに入れてると重心も悪くなるので
これくらいのサイズが使いやすいです。
(余談ですが、メッシュポケットは
雨具や畳んだツェルトなど
水分を含んでしまうもの、
とっさの雨に対応出来るものを入れています。)
大きさはおそらく40Lほど。
自分が使ってきた経験から
「30~35Lは頑張れば荷物は詰めれるけど
ほとんどスキマがなくなってしまう。
そこに何か足すと外付けの袋が必要になるから
最初から5L足して40Lの方が良くない?」
という考えがあり、この5Lが結構大事な気がしています。
行動中の水の増減、食糧の消費なんかで
スキマ無くキチキチに入ってた部分に
急に空間が空いたりするより、
最初からほどほどの密度で
ある程度のフレキシブルさがあっても
いいんじゃないかなぁというのが
最近思うところだったりしました。
ただ、それでも50Lは大きすぎて
よっぽどがっつり欲張った装備じゃないと
空間が空きすぎて使いづらかったので
自分にとっての「程よい容量」は
今のところ40L、という感じです。
気になる重さは?
縫い終わり直後の重さはだいたい292g。
ここからすこしパーツがくわわってるので
だいたい300gちょっとという感じです。
メッシュを二重にしたりした割に
思ったよりも全然軽くてびっくりです。
ここからもうちょっと改良が必要なので
最終的には350g程度になりそうです。
自作バックの話でした!
というわけで、自作バッグの話でした。肩への負荷が、身体的にも素材的にも
気になる所だったので
完成後、水を10Lほど入れて
小雨の中を1時間ほど散歩してみました。
「肩のパッドとか素人がテキトーに作った物だからなぁ…」
と、あまり期待していなかったのですが
思ったよりは肩への負担は悪くない感じ。
ですが、これで山道を5時間6時間いくのであれば
ちょっと問題あるかなぁと思い
その後、ショルダーハーネスと
ウェストベルトを追加しました。
素材的にもすこし負担のかかる部分がわかり
その部分をもう少しミシンで補強をかけました。
これでだいぶ良くなりました!
というわけで後編は実際使ってみた話です。