318 汗対策重視の行動着を並べてみるのです(ファイントラック スキンメッシュT他)

半年から1年ほど使ってみたのです
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梅雨に突入して久しい昨今、
湿り気もそうですが
日によっては蒸し蒸し暑いことも増えてきました。

僕は割と汗かきな方で、
夏の日に、定食屋なんかでご飯を食べてると
汗が止めどなく流れ出てきて
お店のおばちゃんから「可哀想に…」と
ティッシュの箱を渡される事2回、
無言で出される事1回、
ご飯を食べるだけで哀れまれています。

そんな汗かきな体質ですから
外をうろうろして汗をかき、
お店に入って冷房で身体を冷やしおなかを壊す、
といった一連のコンボを何度も食らい続けてきました。

去年から「ちゃんと汗対策をしよう」と
いろんな服、下着を試しはじめて
今夏でちょうど一回りになりました。

その間に見つけた「これはいいぞ!」という
ウェアなどを並べて見ようと思います。




ファイントラック スキンメッシュT

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ファイントラックのスキンメッシュです。

近年、登山などでは「レイヤリング」と言われる
行動着の選び方が主流になっています。

3層から5層に分けて重ね着することによって
汗を素早く発散させ、身体から熱を奪わない(or効率的に冷やす)という
発想の元に、行動着を選ぶようになってきています。

化学繊維の発達や新素材の発展とともに
いろいろ便利になってきていて、
このTシャツもそんなレイヤリングのなかの一つです。

レイヤリングの概念としては、
1.ベースレイヤー … 汗を素早く吸い上げ、皮膚から取り除く
2.ミッドレイヤー … 吸い上げた汗を蒸散させる
3.アウターシェル … 雨など外からの水分を防ぎ、内部からは透湿させる

と、だいたいこんな感じです。

「身体から出た水分は外に出すけど、外からの水分はお断りだよ」という
大変都合のいいことが、まかり通るようになってきました。

そういった都合のいいレイヤリングシステムの、
皮膚に一番近い「ベースレイヤー」に使われるのが
このスキンメッシュという素材です。

前置きが長くなりましたが
要は「汗の湿り気を身体から
引きはがしちゃうよ!」といった感じのTシャツです。

これが、汗かきの僕にとってはとても優秀な素材で
買ってから毎日と言って良いくらい着用しています。

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使用感としては
「汗をかいた時に不快感が薄いorほぼない」といったところです。

あくまで、「不快感が(かなり)薄まる」といった感触なので
「汗をかいてない」だとか「普段通り」だとかいうのは大げさです。

ただ、「綿のTシャツを着て汗をかいた時に
いつまでも渇かず、身体にべたべた張り付いてくる」みたいな
不快感とは一切無縁で、
「濡れているような気はする?でもサラサラしている?」といった感触になります。

とにかく、水分を肌から吸い上げる事に特化しているので
汗をかいた後に冷房の効いたお店に入っても
身体が冷えづらくなるのがありがたい!
夏にとても有効だと思っています。
個人的には本当に重要な1枚です。

弱点(?)としては、写真の通り「結構透けてる」事。
乳首が見えてしまいます。
基本的にこの1枚の上に「吸い上げる1枚」を着る事前提なので
これだけを着ることはないです。
乳首も安心です。

他に思いつくような弱点はなくて、
見た目は「なんかすぐダメになりそうな薄さだなぁ…」と
いった感じなんですけど、1年ほど使ってすこしほつれがでたかな?くらいで
首元の伸びも特になく、また今夏も元気に活躍してくれそう。

少し高めの値段設定なのですが、丈夫で長持ちしますし、
寝る前に洗濯して部屋干ししておけば
起きた頃には乾いていて
毎日使えてしまうのもポイント高いです。

運動する時はもちろん、夏は普段から身につけておく1枚になっています。



ミレー ドライナミックメッシュ 3/4シャツ

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こちらはミレーのドライレイヤー。

機能はファイントラックのものとほぼ一緒なのですが、
「ドライ感極振り」といった感じのメッシュになっていて
「汗を吸うならこれが最強」と界隈で言われている1枚です。

先述通り、僕は結構な汗かきですから
「ファイントラックよりもすごいなら試してみたい…」と思い
先日、アマゾンの割引があったので購入してみました。

結論から言うと「ちょっと使い方が難しいな?」といった印象でした。

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ミレーのメッシュは、ファイントラックに比べて
隙間が大きく取られていて、「網」のようになっています。

厚みのある「網」のような構造で、
汗を素早く吸収して、肌を快適な状態に保つのですが
隙間が大きいせいか、汗を吸い上げられた後に
「涼しい」を少し通り越して「肌寒い?」くらいまで持っていく性能でした。

僕の運動量と発汗のバランスが悪いのか、
まだ僕のレイヤーに対する工夫が足りないせいなのか、
ちょっとまだわかっていません。

ですが、この製品がすごく良いのは分かるので
どうにか使いこなしたいところです。

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購入に当たって、ファイントラックと差別化を図るため
そでが長めの物を購入したところ、
このメッシュが露出している状態だと
山などをガシガシやってる際に
枝や草などが引っかかって
割とほつれてしまうことが分かりました。

冬場のベースレイヤーには良いのですが
夏にはノースリーブの方がお勧めかもしれません。



アイベックス オールデイT
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アイベックスのメリノウールTシャツです。

近年、登山や長距離ハイクをやられる方の間で
メリノウールのアンダーウェアが流行っています。

理由は大きく3つあります。
・冬は暖かく、夏は涼しく感じる
・汗を吸い取りやすい
・何日か着続けても臭いがしにくい

といった感じ。

結構「魔法の素材」に近いっぽいのですが、
細かく言うと「汗は吸うけど、乾きは化繊の方が早い」とか
「生地が若干弱い」とか、そういった部分もあります。

ですが、その弱点も「化繊に対して相対的」なところでの評価であって、
特に3番目の「連日来ても臭いがしにくい」という特徴は
縦走・連泊をする人たちにはとてもありがたいようです。

自分も3日ほど着続けてみたことがあります。
3日目、シャツを脱いで嗅いでみた時の感想としては
「人が着てたのは分かるけど
臭くて近寄れないかんじではない」といったところでした。

同じ日数を化繊シャツでやったら2日目の昼には結構な臭いになります。
先日、綿Tシャツで登山した友人と2泊ほどうろうろした際、
2日目には車内がTシャツで酸っぱい臭いになったりしました。

化繊シャツなんかが
「速乾100・吸湿90・臭い10」くらいとするなら
メリノシャツは
「速乾70・吸湿70・臭い90」みたいな感じで
総合点が高いのが特徴的だ、と僕は思っています。

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弱点は、先述の通り「生地がすこし弱い」ということが挙げられます。
ですが、これは生地の薄さの問題であって
メリノ自体の問題でない気もします。

写真は、どこかで引っかけて穴を開けてしまった部分を
テキトーに縫ったところです。

今回書いていない、同時期に買ったブラックダイアモンドのメリノTシャツは
すこし厚手でそちらも同じくらいガシガシつかってますが
全く穴も空かず襟も伸びていません。
(反面、生地が厚い分、すこしアイベックスより肌触りが悪いです)

あと、メリノTシャツはすこし高価で買いづらいのも弱点かもです。
僕は半額近くならないと買えないです。

そんなメリノ素材、人によってはベースレイヤーとして使うみたいです。

汗を吸った時の着心地が、割と「サラザラ」っとしていて
肌に張り付く不快感が少ないのが特徴で、
乾きもそこそこ早く、臭いも出にくいので
下着としては結構理想的だったりします。

ただ、もともとの着心地が若干「ザラサラ」といった感じもあり
人によっては好みが分かれるかもしれません。

僕はこのシャツをミッドレイヤーにして
汗を吸い上げて拡散してもらってます。

状況によっては、ベースレイヤーを洗濯してしまっても
このシャツだけで過ごせますから
1枚あるとなにかと便利です。



ホグロフス ゲートSSシャツ

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ホグロフスの化繊シャツです。
最近はこればっかり着ています。

僕の趣味の話なのですが、
普段(山以外)はTシャツだけで歩く事はなく
主に半袖シャツや七分丈シャツを愛用しています。

今までは麻素材のものを使っていたのですが
後述するフーディニのパンツとあまり合わず
「しょうがないから化繊シャツを買おう」と
アウトドアショップをうろうろして買ってきました。

「なんでアウトドア着のシャツはチェック柄しかないんだ…?」と
いろんな店を回って、やっと見つけたのがこのシャツでした。

最初は色だけで購入したのですけど、
実際使ってみると
身体の動きに合わせてものすごく伸びますし、
洗濯して、洗濯機から出した後
「もう半分くらい乾いてないか、これ…?」と
思うくらい、速乾性が高くて
いつのまにか毎日着てしまうようになりました。

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「良く出来てるなぁ」と感心したのが胸ポケット。
チャックが付いており、屈んでもものが落ちる事がありません。

山をうろうろする時、だいたい両手はトレッキングポールでふさがっています。

サコッシュなんかも使ってはいるものの
状況によってはサコッシュもザックにしまうので
こういった「小さい収納」が身体の前面にあると
なにかと便利だったりします。

あまり重い物をいれると、動きに合わせて暴れるので
ものは選びますが、ちょっとした行動食やおやつなんかを
ぽいぽいっといれておくには助かります。

ただ、やっぱり化繊なので
洗わないで2日目に突入すると
昼過ぎくらいにすこし臭ってきます。
そのときはコインランドリーなんかでさっと洗って、
しばらく干せば結構乾きますし
最悪、洗った直後でも着て乾かしちゃえます。
それくらい速乾性は高いです。

あまり関係ない話ですが、
山シャツのたぐいって若干だぼっとしていて
スリムなシルエットのものが少ないのが残念です。
このシャツもSサイズを買って着ています。(普段はMかL)
幸い、ものすごく伸びる素材なので
窮屈さは感じないです。
ここまで動きやすくて乾きやすい素材なら
いろんなものが欲しいので
もっと流行るといいなぁと思っています。



houdini モーションライトパンツ

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フーディニのモーションライトパンツです。

メーカーの説明では撥水性が高いとのことですが、
あまりそちらの性能は感じません。

ですが、速乾性の方はすっごく感じます。
夏場はこれなしでは行動できないくらいです。

先日、自転車で髪を切りにいった際
途中で雨に降られてしまいました。
上半身はシェルジャケットを取りだして
さっと羽織ったものの、下半身は
「まぁいいや」とそのまま目的地までライド。
到着したらスタイリストさんに
「結構濡れましたね!?」とちょっと引かれましたが
「まぁ髪切り終わるころには乾くので大丈夫です」と
シャカシャカ切って貰いました。
会計を済ませる頃にはだいぶ乾いていて
「本当に乾いてますね…」と驚かれました。

流石に、秋冬の雨で濡らす勇気はありませんが
梅雨時期の突発的な雨くらいなら
「まぁ歩いてりゃ乾くでしょ」が
結構通用する素材なのがとても魅力的です。
傘を差していても横殴りの雨は下半身濡れますから
そういう時にも有効だと思っています。

あと、別の人からは
「作業着みたいですね」と言われました。




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このパンツは、後ろと左横のポケットが
大きいのも使いやすい理由のひとつです。

素材自体がかなり伸縮性があり
下手なジャージよりも全然動けます。

後ろポケットもペットボトルを詰めても
全く問題ないくらい広がりますし、
横ポケットも地図を入れれるくらいは広いです。

あまり重い物を入れると、動きにくくなりますけど
使いやすくて大容量は歓迎できます。
機能的にとても便利です。

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こちらの製品も、特価品になったものを購入しました。
色も選べませんでしたし、サイズも一つ上の物になってしまい
せっかくの「細身のシルエット」が無効化しちゃいました。
下半身はタイト目の方が引っかかりが少なく
動きやすいので、これは素直に失敗したなと思っています。
(製品が悪いわけでなく、僕の買い方が悪かった話です)

ウェストもぶかぶかで、そのままでは履けなかったので
「なにか軽量で安いベルトはないかな…」と
いろいろ探して行き着いたのが百均の安ベルトでした。
帽子といい、百均って小物には本当に事欠かないです。

■309 山で帽子を無くしたので216円で買ってきたのです

フーディニの製品は「着心地が良く、とにかく動きやすい」と
評判だったので、一度身につけたかったところがありました。

その評判通り、とても動きやすく
着ていてストレスがないです。

お値段がかなり張るのだけが難点ですが
特価で購入できるならすごくおすすめです。

point6 ハイキングテック drymax トレイルランニング monbell ジオライン

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こちらはまとめて。

point6のメリノ靴下と
drymaxの化繊靴下、
そしてモンベルの化繊下着です。

メリノ靴下は先述の通り「臭いが出にくい」特徴があります。
各社からいろんな種類のメリノ靴下が出ていて、
僕もいくつかの種類を購入しました。
そのなかで「結構いいな?」というのがpoint6です。

ハイキング用の厚手生地で作られていて
裏面がパイル地になっています。
履き心地が良いのと、適度な締め付けがあるのとで
なかなか具合が良くて気に入っています。

ドライマックスの靴下は「とにかく乾く」が特徴です。

山をうろうろしたときに、ぬかるんだところに足を入れてしまい
靴にじわーっと水が浸食してきて「うああ気持ち悪いぃ…」と
テンションが落ちてしまいました。
たまたまその日、メリノでなくドライマックスを履いていて
我慢しながら10分ほど歩いたところ
「あれ?なんか足のグチョグチョ感なくなったぞ?」と体感。
靴の方はまだグチョってるのに、歩いても不快じゃないのに
ちょっとした驚きがありました。

たぶん、その時はまだ靴下も濡れていたと思います。
けど、歩いてると「濡れてる感じがしない」くらいまで水は捌けていていました。
ドライマックス、なかなかやります。

走ったり歩いたりするときに
靴下が濡れていたりすると
マメが出来やすくなります。

ですので、足回りはなるべく濡れないようにしておきたいのですが
状況によってはどうしても濡れてしまうので、
なるべく乾きやすい方がいいです。

メリノもその点優秀です。
今のところの使い分けは
「日帰りor洗濯出来るならドライマックス」
「連泊で臭くなりそうならメリノ」
といった感じです。
それぞれに良さがあるので両方あってもいいかもです。

モンベルのジオラインパンツは
比較的安価で乾きやすいという理由で使ってます。

僕は、上半身はものすごく汗をかきますが
下半身はそんなに汗がでないみたいなので
パンツはそこまで気をつけていません。

ただ、シャツからあふれてしまった汗が
下半身にまで落ちてくる事がままあるので
「ひんやりせず、そこそこ乾く」くらいで
ジオラインを選んでいます。

ベースレイヤーと同じファイントラックからも
パンツは出ているのですけど、
そこまで必要ではないので
お値段の方を優先させています。



浜文様 手ぬぐい

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手ぬぐいです。

前は汗をぬぐうのにつかっていたのですけど、
最近はレイヤリングを上手くやってるせいか
「拭かなくてもまぁ乾くだろう」といった感じで
行動中の出番が少なくなってきました。

ただ、休んでいる時なんかに
汗をかきすぎて一気に体温を持って行かれることがあるので
緊急回避としておなかの部分に入れたりしています。
こうする事で急なポンポンペインから身を守っています。

この辺ももうちょっと、腹巻き的ななにか?とかで
どうにかできればいいんですけど
行動中の体温調整と背反するところがあり
いろいろ悩んでいるところです。

終わりに

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というわけで、汗対策服でした。

僕はあまり運動や山登りは得意ではありません。

単純に、人より体力が劣っていることも理由の一つですが、
「ものすごく汗をかくので、身体ががっつり冷えて体調を崩す」が
今までずっと続いていたのも大きな原因の一つでした。

そういった大きい課題のひとつが、
「服を選ぶ事でかなり対策が立つ」というのは
僕の中ですごく革命的なことでした。

おかげで、ちょっとずつですが
体力作りが出来るようになり
苦手だった夏でも
少しずつ行動できるようになってきました。

しかしながら、対策をしたところで
行動時間が長くなると
写真のように膝くらいまで
汗で身体全体がびしょ濡れになります。

最近はそれに加えて、筋肉を痛めたり
膝に違和感があったりと
また別の課題も増えてきてるので
「なにか対策をせねばならぬなぁ…」と
独りごちているところです。

とりあえず、こういった服があって便利だよーというのが
僕みたいな汗をかく方に伝われば幸いです。




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