モバイル環境をいろいろ考えるにあたっての購入だったのです。
去年の9月に、いろいろ思うところがあって
Windows8搭載のタブレット買ってみました。
DELLの「Latitude 10 Essentials 64GB」という製品で
今となっては少し型遅れのものになっています。
2014年2月現在で出ているWin8タブレットは
CPUがすこし高性能になって速度があがっているので
このタブレットの使用感とは若干違うと思います。
そういった意味では今この製品をレビューしても
そんなに意味はないなぁと思いました。
ですので、今回は製品レビューというよりも
「Windows8とというOSをタブレット環境で使うと
どういった使用感になるのか?」
という、OS自体のレビューな感じです。
先に結論から書くと
「モダンUIは邪魔で余計。それ以外は結構良い」
といった印象でした。
その辺、つらつらと書いていこうと思います。
まずは外観や重量から
使用感のお話をする前に
外観と端子周りを。
本体上部右側にはSDカードスロット、
電源ボタン、ローテーション固定ボタンがあります。
左側には音量ボタンと、なんかよくわからない穴。
下側には充電用の端子。
右側はイヤホンジャックとUSB2.0が1つです。
背面にはカメラとスピーカー穴。
音量音質は特筆することなく普通の感じです。
重さは651g。
だいたいiPad3rdと同じくらいの重さです。
本体はipadに近づけてあるのですが
充電器が結構ひどいというか、
電源プラグの部分が3ピンのもので
太くて取り回しにくく重いものになっています。
両方併せて228g。
アダプターは小型か出来ているだけに
残念な組み合わせです。
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しょうがないのでアマゾンで別途
こういった電源プラグを購入しました。
これなら太いケーブルを使わなくてもよくなります。
USBで充電できないところに
「見た目を似せてもPCなんだなぁ」と
感じるところがあったりなかったりです。
モダンUIについて
Windows8最大の特徴であり、
最大の欠点(と僕は思っている)
「モダンUI」。
9月頃にこのタブレットを購入して
3ヶ月ほどがんばって使ってみたのですけど
モダンUIだけには、どうしても
良さを見出すことが出来ませんでした。
Win8を使用されたことのない方のために
軽くモダンUIを説明すると
「iPadとかアンドロイドみたいに
アプリ単位で使えるような画面に
Windowsも作り替えようぜ!」
といった感じの
Win8から搭載された新機能で、
独自のアプリストアもあり
そこでは有料アプリも販売されています。
今までのWindowsでは
「デスクトップ」を基本にしたインターフェイスで
PCを操っていたわけですが、
今回Windows8では、まず「モダンUI」があり、
その一つの機能(?)として「デスクトップ」が
用意されている形になっています。
これが個人的にとても大問題といいますか、
「え、それ普通逆じゃね?」といいますか、
なんというか、すごく言葉を選んでも
「iPadが流行ったからって、何も考えずに
見た目だけ真似したUIを最上位に持ってくるって
作った人は何を考えているのか?(何も考えていない?)」
と、思わざるを得ない感じです。
試しにいくつか無料アプリをダウンロードして
使ってみました。
一つ目は「Hulu」アプリ。
動画配信サービスのHuluを視聴するアプリです。
こんな感じで動画が見れます。
こちらは、デスクトップ上で
ブラウザからHuluの動画を見ている画面です。
どちらも操作感は変わりません。
こちらはTwitterの公式アプリ。
使用感はブラウザで見るのと変わりないです。
といった感じで、基本的に
「それブラウザとかデスクトップでやればいいんじゃね?」
ってことをアプリにパッケージングしてあるので
存在意義がよくわからない仕上がりというか、
そもそもアンドロイドやiOSは
「ハード制限などがあってアプリを単体で動かすしかなかった」
という側面がUIや操作感に出て、それが成長して今の状態になったのを
表層だけ真似てみて、とりあえずくっつけました(最上位に)という
よくわからない状態でユーザーに渡しているので
評価のしようがないというかなんというか…。
加えて、無料アプリの上位のほとんどが
WEBサービス系のアプリになっていて
有料に至ってはほぼ英語のアプリばかりになっていて
やっぱり評価のしようがないというか…。
導入したアプリが少ないので
全部を通した評価ではないのですけど
おおよそWindowsのソフトが走る環境下で
単機能のアプリは必要なかったんじゃないかなぁと思います。
ソフトキーボードが…
操作感の問題。
細かいところで気が利きませんWindows8。
特に気になったのが「ソフトウェアキーボード」。
「検索バーにカーソルを合わせても
自動でソフトキーが出てこない」という部分が
使っているとものすごくストレスを感じます。
iPadやAndroidだと、文字入力のカーソルになれば
自動的にキーボードが出てきてそのまま入力できますが、
Win8の場合だと一回一回自分でタスクバーの
キーボードアイコンをタップしないと出てきません。
ほかのOSでは当たり前に出来ていることが
後発であるにもかかわらず出来ていないのは
なんだか大変もにょってしまいます。
特に使用頻度が極めて高いキーボード部分で
こういった挙動をされるとすごく使いづらく感じてしまいます。
ハードウェアキーボードを使わせたいのか
画面をタップして使わせたいのか全然わからない
ちぐはぐな仕様のOSだなぁという印象が積み重なりますです。
悪い部分はここまで!次は良い部分!
悪い部分は以上で挙げきりました。
次は良い部分の話をします。
Win8タブレットを触っていて
良かったなぁと思った部分はと言いますと
「Windowsが使える」という、この一点に尽きます。
悪い部分を感想として書いてしまうと
得てしてそこばかりが目立ってしまって
レビューが偏りがちになってしまうのですが、
Win8タブレットに至っては
「悪い部分を差し引いても使いたい」と思えるくらい
手軽にWindowsを使えるありがたみを感じます。
極端な例になるかもしれないんですけど、
「SDカード→SDカードのコピーが出来る」というのは
一部例外を除いて、Windowsタブレットでしか出来ないことです。
iPadに至ってはSDカードを読み込むのに
別途機材を購入しないといけませんし、
読み込んだとしてもSDカードへの書き出しはできません。
こういった「当たり前のことがなんで出来ないんだろう?」が
Windowsタブレットには存在しないのが最大の強みだと思いました。
「ウィンドウを複数開いてファイルを移動、コピペする」
「Flashが動く」「ソフトを複数起動して並列表示させる」
「ブラウザからファイルをアップロードする」などなど、
普通のことが普通にできてしまいます。
こういった「普通のことを立った状態で操作できる」のが
Win8タブレットの良さであると思います。
先に挙げたとおりiOSやAndroidは
「ハードウェア的な制限から生まれて成長した」
部分もあったと思います。
(回線周りを統合しているという意味では
必ずしも当てはまるわけではありませんが)
時間が経って、技術が進歩してきた中で
そういったハード的な制約がなくなり始めて
「Windowsが普通に走る」ことが出来るタブレットが
安価で出回るようになったときに
タブレット界隈ではいろんなことが再評価されていき、
そこでまた新しい需要が生まれるのでは?と
すこし考えるくらいに、「当たり前」ということが
これまで除外され続けていたんだなぁという
再発見的な感想を、Win8タブレット使ってるうちに
つらつらと考えてしまいました。
Win8を使うなかでは、iPadを使っていて感じるような
「新しい経験」的なものはほぼないかもしれません。
デバイス界隈では得てして「目新しいこと、もの」が
話題性において尊ばれたりするもので、
そういった意味ではWin8は操作性の悪さも手伝い
話題性に欠ける印象がすこしあります。
加えて「当たり前のことを
当たり前に出来るということの伝えにくさ」
みたいなものもあって、
若干Windows8が過小評価されている面も
あったりするのかなぁ?と思ってしまいます。
ただ、モダンUIは糞です。
そういう部分があったりして
なかなか良さが伝わらなかったりするので
僕も「気になる人は一度触ってみると
なかなか面白いかもしれない!」としか
オススメ出来ない感じですけど、
優秀なデバイスの一つだ!とは断言できます。
細かい欠点で言えば
・画面解像度が今時HD(1366*768)サイズとかちょっとひどすぎ
・USBで充電できないのはモバイルデバイスとして扱いづらい
とかもあったりしますし、特に画面は2年前にRetina化してる
iPadにすら追いつけていないのはどうなのかなぁ?と
首をかしげてしまうところではあります。
(OS自体がRetinaを前提に作られてないのはあるかもしれません)
そういった長所短所を
ちゃんと理解した上で扱えるのであれば
Win8タブレットはとても面白楽しい
相棒になってくれるかもしれません。
終わりに
つらつらと書いてきましたWin8タブの雑感、
まとめると「立って使えるWindowsって結構いいよ!」って感じです。
細かい部分での操作感はとても良いとはいえないので
「外付けでキーボードとマウスください」と
思ってしまうのは、たぶんタブレット端末としては
失敗作なんだろうなぁと思ってしまう反面、
USBでしっかりほかのデバイスとつながれる端末というのは
AndroidやiPadにはなかった長所でもあって
人によって判断が分かれる要素かもしれないなと思います。
あと、最後に1点だけ上げるとすれば
「Win8タブレットは10インチでなく
8インチを選ぶべきだった」と思っています。
先に挙げたとおり、Win8タブレットの短所に
「解像度の低さ」というのがあり
無駄に画面を大きくしても重量が増して意味がない、
ということを使っていて感じました。
逆に8インチサイズの「少し軽くて持ち運びやすい」端末の便利さは
iPad miniの時に痛感した要素だったのに
特売の値段につられて、完璧に失念していました。
次に買うとすれば10インチサイズは避けると思います。
■ThinkPad 8
最近国内販売が決まったThinkpad 8は
8インチ界隈ではかなり最強なスペックになっていて
とても気になっています。
ただ、値段が5万円台~なので
お値段もノートPC級でなかなか悩ましいところ。
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同じくLenovo製のMiix2 8はすごく人気があって
一時入手困難になっていたとのこと。
価格も4万円くらいなのでWin8タブの標準かもしれません。
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こちらはASUSのVivoTab Note 8。
ワコムデジタイザ搭載でお絵かきにも向いてる
なかなか面白い機種です。
と、さっと気になったものを並べるだけでも
かなり百花繚乱な8インチ界隈。
OSも含めて成長途中の分野かもしれないので
ぶっちゃけて言えば「成熟してから買った方が良い」
という判断が一番正しいかもしれません。
ただ、デジモノに関しては基本的に進化は止まらないので
「自分が欲しくなったときに買う」というのが
一番大事なことかな、とも思います。
あと「買った以上は使いこなす」という気持ちも大事です。
そんな感じで、Windows8タブレットのお話でした。
「iPadと違って、使う人を選ぶかもしれないけど
PCを主軸に置いている人には使いやすい」タブレット。
なかなかオススメしづらいデバイスですが、
気になる方の参考になれば幸いです。