「 2013年08月02日 」一覧

228 将棋棋戦について自分メモなのです。

http://www.shogi.or.jp/kisen/

将棋は7大タイトルと言われる
大きな棋戦があります。

竜王戦、名人戦、王位戦、王座戦、
棋王戦、王将戦、棋聖戦の7つです。

「なんでそんなにあるの?違いは?」と
聞かれたときに、おおざっぱに
「主催している新聞や会社が違うんだよー」とは
答えれるものの、開催期間や何番勝負、
1日制か2日制かの違いが
ぱっとはわからなかったので
自分用にまとめてみようと思います。

8月現在、決勝トーナメントが開催されていて
竜王挑戦者を決めています。
七番勝負はだいたい10月半ばに開催されています。




http://live.shogi.or.jp/ryuou/
■竜王戦


トーナメント形式で挑戦者が決まり、
トーナメント優勝者が現竜王に挑戦できる仕組みです。
竜王とは二日制の七番勝負で戦います。
持ち時間は各8時間。
先に4勝をあげた方が新しい竜王になります。

名人戦と並んで棋戦では最高位と呼ばれています。
対局料がものすごく高いのも特徴。
竜王獲得で4200万円、敗者は1550万円に設定されています。(第24期)
主催は読売新聞です。

棋戦最大の特徴として
「若手、アマチュア、女流も参加可能」というのがあります。
理屈上は素人でもタイトルを獲得するチャンスがあるわけです。

現竜王の渡辺さんは六段の頃に挑戦を決定、
そのまま20歳で竜王を獲得されました。
その後9連覇を成し遂げています。すごい。
六段から九段までの期間が1年ちょっとというのも驚きです。




http://www.meijinsen.jp/
■名人戦


A級、B1級、B2級、C1級、C2級、フリークラスで分けられた
順位戦と呼ばれる、リーグ戦で挑戦者が決定します。
A級の優勝者が名人に挑戦できます。
名人とは二日制の七番勝負で戦います。
持ち時間は各9時間。
先に4勝挙げた方が新しい名人になります。

毎日新聞と朝日新聞の共催で
大和証券グループが協賛しています。

将棋のプロになるとまずC2級に属して、
そこからリーグを勝ち抜いていきます。
飛び級はありませんので、
最短でも挑戦者になれるのは「5年」かかります。

毎年6月から3月にかけてリーグ戦を開催しています。
A級最後の対局は5局一斉に行われ、
「将棋界の一番長い日」と呼ばれています。

名人戦七番勝負は4月ごろから開催されます。
全国一斉大盤解説というイベントもあり
僕も5月に福岡であった解説に足を運びました。
■186 名人戦第3局一斉大盤解説を聞きに福岡将棋会館へいってみたのです。 | almostdead

1年通してじっくり戦い合う棋戦で
特にA級は今一番充実している棋士の方々の
戦いになるのでとてもおもしろいです。




http://live.shogi.or.jp/oui/
■王位戦


全棋士および女流棋士2名参加の
トーナメント戦とリーグ戦で挑戦者が決定します。

まず8つに分かれたトーナメント戦を行い、
優勝者8名を決定します。
そこにシード4名を加えた計12名が
紅白のリーグに分かれて総当たり戦を行い、2名を選出。

この2名が挑戦者決定戦を行い、
勝った方が挑戦権を獲得します。

王位との対局は七番勝負。
持ち時間は8時間の2日制です。

主催は新聞三社連合(北海道新聞、東京新聞、
中日新聞、神戸新聞、徳島新聞、西日本新聞)です。

七番勝負は6月から9月にかけて開催され、
この記事を書いている8/2現在、進行中。
羽生王位2勝、行方挑戦者1勝で来ています。
って、来週の対局福岡で開催されるんですか!!
■前夜祭・解説会のご案内:王位戦中継サイト
ちょっとこれ行ってきます!!




http://live.shogi.or.jp/ouza/
■王座戦


一次予選、二次予選、挑戦者決定トーナメントで
挑戦者を決定します。

一次予選はC1級以下の棋士と
女流棋士4名でのトーナメントで
6名を選出します。

二次予選は、一次を勝ち抜いた6名と
シード者以外の棋士でトーナメントが行われ、
10~12名(シードの数で前後)を選出します。

決勝トーナメントは、二次を勝ち抜いた10~12名と
シード者を合わせた計16名で対戦。
優勝者が挑戦権を獲得します。

王座との対局は五番勝負。
持ち時間は各5時間の1日制です。

主催は日本経済新聞社です。

王座戦五番勝負は7月から開催されます。
先日7/22、挑戦者決定戦があり
中村太地六段が挑戦を決めました。
現王座・羽生さんとは去年棋聖戦で戦ったのですが
羽生さんの3連勝ストレートで防衛が決まりました。
若手の棋士はタイトル戦に出るだけでもスゴイと言われている中、
二度目のタイトル挑戦を決定している中村さんは
対局中の表情と相まってすごい気迫を感じます。

五番勝負は8月末から10月にかけて開催されます。




http://live.shogi.or.jp/kiou/
■棋王戦


予選、挑戦者決定トーナメント、
敗者復活戦、挑戦者決定戦で
挑戦者が決まります。

予選は、B2級以下の棋士と女流名人、
それからアマ名人が参加。
通過は8名になっています。

挑戦者決定トーナメントは
シート者30人余と予選通過者8名が戦います。

敗者復活戦は棋王戦独特の制度で
準決勝敗退者2名、決勝敗退者1名が
再度戦い、勝ち抜いた1名が
トーナメント優勝者と
挑戦者決定戦に進みます。

挑戦者決定戦は
敗者復活者は2勝が必要。
トーナメント優勝者は1勝で
挑戦者決定になります。

主催は共同通信社です。

王座戦は五番勝負。
持ち時間は各4時間になっています。

五番勝負は2月から3月にかけて開催されています。

竜王戦と並んでアマチュアの方にも
参加枠があるタイトルで、
過去アマ名人の方が三回戦まで進んだ実績があります。




http://kifulog.shogi.or.jp/ousho/
■王将戦


一次予選、二次予選、挑戦者決定リーグで
挑戦者が決まります。

一次予選はB1以下の棋士のトーナメント戦で
10名ほどを決定します。
出場枠は毎年違うとのこと。

二次予選は一次通過者を合わせた計18名で
トーナメントを行い、3名が挑戦者決定リーグに進みます。

挑戦者決定リーグは二次通過者3名と、シード者4名の
計7名で総当たり戦を行い、最上位者が挑戦者になります。

王将戦は七番勝負で
持ち時間は持ち時間8時間の2日制です。

主催はスポーツニッポン新聞社と毎日新聞社、
協賛は囲碁将棋チャンネルです。

七番勝負は1月から3月にかけて開催されます。

王将戦で記憶にあるのは
「大塚国際美術館」での公開対局。
久保王将と豊島挑戦者との対局でした。
バチカンのシスティーナ礼拝堂を再現した
すっごい大きなところでの対局で
普段ない様子がすごく記憶に残りました。
■荘厳な「システィーナ礼拝堂」模した大空間で
将棋の祭典―大塚国際美術館





http://live.shogi.or.jp/kisei/
■棋聖戦


一次予選、二次予選、挑戦者決定トーナメントで
挑戦者が決まります。

一次予選はC1級以下の棋士と女流棋士2名の
トーナメント戦で、8名を選出します。

二次予選は一次通過者8名と、シード者以外の棋士で
トーナメント戦を行い、9名ほどを選出。
勝ち抜け枠は毎年変動しています。

挑戦者決定トーナメントでは、2次通過者と
シード者の計16名で挑戦者を決定します。

棋聖戦は五番勝負。
持ち時間4時間の1日制です。

主催は産経新聞社です。

6月から8月にかけて開催されていて、
先日、羽生棋聖vs渡辺挑戦者の対局は
3勝1敗で羽生さんが防衛を決めました。
史上初の三冠同士の対局。
名人戦では本人も「つまらない将棋にしてしまった」と
不調と取れる発言をしていたものの、
棋聖戦と、今現在進行中の王位戦も好調の様子。
NHKの名人戦解説でも
アナウンサーが解説の渡辺竜王に
「このところ不調のようですが…」と
話を振ったところ
「不調といっても三冠ですよw」と
苦笑いしていたのが記憶に新しいです。



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といった感じで、長くなりましたが
将棋のタイトル戦まとめでした。

現在、プロ棋士は200名強いて
そのなかのただ一人だけが
タイトルを獲得することができます。

子供の頃、「将棋の天才」と呼ばれた子達でも
奨励会を突破してプロになるのは難しい中、
その狭き門を抜けてプロにたどり着いた上で
なおそれ以上に狭く細い道であるタイトル戦。
本当の実力者たちがしのぎを削る対局は
とても力強く、しなやかにして剛胆、
一手一手が意外性があり
しかし全てが合理的で
とても美しいものだと思います。

最近ではニコ生でも対局の解説放送があり
そちらではニコニコ独特のゆるさもあって
とても楽しく、且つプロ棋士の先生の解説は
僕みたいに「何が起こってるのかわからねえ…!!」レベルの
人間もついて行けるようにかみ砕いてくれるので
すごく面白いです!
無料で見れますから、興味のある方は是非!
将棋たのしいですよー!



http://ch.nicovideo.jp/shogi